高知総会と高知ツアー

2009年10月16日(金)〜21日(水)

清野雅子

今年の総会は、どれもみなすばらしかったのですが、個人的にとくに印象に残ったのは、ヨランタさんの講演会でした。「In similarities we connect, in defferences we grow (類似でもってつながり、違いでもって成長する)」ということを、くりかえし繰り返し、はなしておられたのが印象的でした。

講演のとき、英語と日本語と混合で聞いていたので、正確に理解できているのか、わからないのですが、「私たちは、自分自身を受け入れることを学んだときだけ、他の人々が彼らでいることを認めることができ、勇気づけることができる」とか、「私たちは、他の人々や他の文化の違いを深く知れば知るほど、自分自身のことを理解する」というお話は、私が人々とともに生きていくうえで、とてもとても大切なことで、これからも、「ぶらさげて」いきたいと思いました。

自分や自分自身が育った文化を、”よい・悪い””優れている・劣っている”と判断する(judge)のではなく、他の人々や他の文化とは違った、ただユニークなものだなと見なして誇りをもつことができたとき、他の人々や他の文化に寛容にもなれ、尊敬や信頼もでき、分かち合うこともでき、ともに生きていくことはできるんだと、思います・・・、。このことは、アドラーの言う「与えられたものを、どのように使うか」ということにもつながると思うのでした。東京での彼女の講演会や、彼女と一緒に過ごす時間でも、このことに関するお話が聞けたり、感じたりすることができるのではないかと、楽しみです。

井原文子

After the lecture and a symposium, at the banquet in the evening, Jolanta sang songs with a guitar. The first song was an ancient Latvian song and I liked it best. Very old, melancholic, full of ancient spirit, I felt. The second song was sung in Russian language. It was a rythmical, joyful song. The third song was very impressive, also sung in Russian. It touched my heart so deeply that actually I felt like crying. I did not understand a single word, but felt a strong emotion in the song. What a pathetic song the Latvians sing...!

To hear her song, I faced the fact that we, the Japanese and the Latvians, were different. We tend to think we succeed in making friends, finding our similarities on the surface. Yes, it is important to communicate, chat and laugh together. However, "In similarities we connect, and in differences we grow"; a key concept in Jolanta's leture. By listening to her and noticing the differences between us, I felt that I started knowing her for the first time. The whole existence of a humanity, including sorrow, joy, hope, hatred and love, appeared to me. This was the moment the true sense of respect to an identity of the different culture began.

尾中映里

高知総会の後、ヨランタ&ナラの高知でのホームスティが始まりました。水曜日までの3日間です。

ヨランタとナラと一緒に過ごす中で、これからどんなことが起こるだろうと、わくわく、どきどきしていました。また、我が家には、ナラと年が近い高3と高1になる息子もいます。彼らは、どんなふうにヨランタたちと話をするのだろうとも思っていました。そんな思いの中で、始まった3日間を印象に残ったことをいくつか書いてみます。

総会後のWelcomeランチ後に日曜市に行きました。私は、どんなものを夕食に出そうかと考えていましたが、ここはヨランタ親子が好きなものがいいかなと思って、どんなものが好きか、聞いてみました。ヨランタ親子は、なす、トマト、みかんが好きだと言ったので、それを買いました。途中で「四方竹(しほうちく)」という高知特産の食用の竹を売っていました。それを見た、ヨランタが「What is this?」と聞いたので、私は、「Bamboo」と答えました。とても、びっくりした様子で、「Oh!」と言っていましたが、「Let’s try to eat!」というと、とても困った様子でしたが、「OK」と言ってくれたので、思い切ってそれを買いました。私たちが、いつも食べているように煮付けて夕食に出しました。驚くことにそれがとても気に入った様子で、ヨランタもナラもたくさん食べました。日本の煮付けの味付けは、とても気に入っているようでした。

月曜日の朝、ナラがパンにつけるブルーベリーソースのふたが開けることができなくて、困っていました。私は、いつもやっているようにビンのふたをガスの火で温めて開けようとしました。ヨランタは、その方法で開けたことに驚いていました。ラトビアでは、ナイフを使ってこじ開けるのがスタンダードだそうです。国によって、それぞれの方法があることは理解していましたが、身をもってそれを理解することができました。

それから、植物学者の牧野富太郎博士を顕彰する施設である『牧野植物園』と竹林寺に行きました。ヨランタは自然がとても好きで、高知の自然豊かなところが気に入っているようでした。竹林寺に行ったときに、赤とんぼが跳んでいたのを見つけて、ずっとカメラで何枚も撮っていました。総会でも歌った赤とんぼです。

それは、牧野植物園でも同じでした。ヨランタたちと過ごす時間はゆっくり過ぎていきました。ナラも、クモにとても興味があるようで、木に巣をはっているクモを見つけては、「Spider! Great!」と言っていました。それも、1つや2つではありません。あそこにもある、ここにもあると見つけては、私たちに話をしてくれました。また、カマキリを見つけたヨランタは、20分間写真に撮り続けていました。後でたずねると、ラトビアにはカマキリはいないとのことでした。日常のふとしたことに、目を留めて、感動している2人に驚かされました。

ヨランタ親子とは、たくさんの話をしました。食べ物やスーパーマーケットの話をしているときに、「ラトビアと比べると日本は、ものが豊富にあって、いろんな種類があるので、自由に選ぶことができる。」ということを言っていました。日本にいるとそれが当たり前になっていて、時には、分からなくなることもたくさんあるけれど、ヨランタたちが語る日本やラトビアのことについて聞いていると、改めて日本のよさを感じている自分がいました。

自分の思うことの半分も、英語で話すことができなかったけれども、ヨランタ親子と過ごしたこの3日間は私にとっても、息子たちにとっても貴重な経験だったと思います。

野田先生、ヨランタとナラを日本に呼んでくださって、ありがとうございました。

ナラと出会って

山本 愛

私は最初お母さんからナラと会うという事を聞いた時、会ってみたい!!と思いました。しかしその反面、学校の教科で英語がもっとも苦手なのに大丈夫かなという気持ちもありました。

そして食事会の日、大人っぽく母国語ではない英語をペラペラ話すナラ、まわりのすらすらと会話している大人達を見て、私はナラと会話できるのかなと不安になりました。でも私の精一杯の英語とジェスチャーで通じた時、とてもうれしかったです。

その後、2人でプリクラを取りに行ったり、たいやきを買ったりしているうちに、色々な話をして2人とも笑っていました。とても楽しくて時間が短く感じました。

2回めの食事会のときも、ナラとヨランタが写真を送ってくれたり、3人で話をしたり、みんなで質問しあったり、なごやかな空気で緊張もせず、この日もとても短く感じました。

今回の経験は私にとって、とってもいいものでした。英語を勉強し、もっとナラと話したいと思いました。ナラと出会えた事で、私の世界が大きく広がった気がします。色々とフォローしてくれたみんなのおかげで楽しい時間がすごせました。

本当にナラと友達になれてよかったです。これから色々な事に挑戦していきたいです。